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歴史ある小麦

北海道の大地で栽培される小麦をご覧になった方も多いかと思います。梅雨が無い北海道は、乾燥に強い小麦の生産量の日本一です。一方で、世界に目を向けると日本は生産量が多い国ではありません。生産量が多いのは、実は、中国、インド、アメリカ、ロシア、フランスで、この5カ国で世界の生産量の5割を超えています。日本には、アメリカ産の小麦が多く輸入されています。アメリカから輸入される多くの小麦がパン製造のために利用されます。日本で生産される小麦は、麺類製造に使われる事が多く、これは生産の難しさからパン用小麦の栽培を敬遠する傾向にあるからだそうです。

アメリカ、日本以外の小麦ですと、デュラム小麦が有名です。地中海沿岸やアメリカで生産されており、セモリナと呼ばれる粗挽きの状態で、パスタの原料として使われます。デュラム セモリナ粉という言葉をお聞きの方も多い事でしょう。このデュラム小麦等は、日本での栽培はあまり適さないと言われており、海外の生産に頼っていいます。2006年の10アール当たりの反収は、集約型の農業が行われているイギリス、フランス、ドイツの700㎏以上に対し、日本は380kg程度となります。生産に適した気候である事もさることながら、紀元前から小麦を重要な食物としてきたヨーロッパと、シルクロードをつうじて伝わってきた日本の歴史の違いが影響しているのかもしれません。

コムギ-wikipedia