いまや日本の食卓には欠かせない大豆。調べてみればあの食品にも、この食品にも大豆が用いられているのだなと驚く方も多いでしょう。後ほど、大豆から生まれた食品を紹介します。
さて、そんな大豆を国内で最も多く生産しているのは北海道。そこに宮城、佐賀、福岡、秋田が続きます。全国で広く栽培されていることが分かります。
世界に目を向けると、生産量No.1はアメリカ。世界全体の生産量の3分の1以上がこの国で作られます。
「畑の肉」はドイツ生まれ
大豆は「畑の肉」とも呼ばれます。このネーミング、実は日本生まれではありません。
始まりは明治時代の初頭。1873年のウィーン万博で日本は自国の産品として、当時まだ注目されていなかった大豆を出品しました。この大豆の成分を調べたドイツの学者は、肉に勝るとも劣らない高いタンパク質含有量を絶賛。さっそく自分の国での栽培に着手します。そしてこの時、大豆栽培を促進するためのキャッチフレーズとして用いられたのが、「大豆は畑の肉」でした。ただしこの試み自体は、ヨーロッパの土壌が大豆に合わず失敗に終わったという後日談付き。
しかし、これを機に「畑の肉」というネーミング、そして大豆の優れた栄養価が広く認知されるようになったことはたしかです。
日本食との切っても切れない関係
大豆を原料とする食品は実に多様。具体例とその作られ方をいくつか挙げていきます。
- 「醤油」
大豆と小麦を混ぜあわせたものに麹をくわえて発酵し、出来た「もろみ」を絞って出てくるものが醤油。日本を代表する調味料です。 - 「みそ」
蒸した大豆をつぶして、塩と麹と混ぜ合わせて発酵させたもの。赤味噌、白味噌など種類も多く、和食のお味付けの幅を広げてくれる、万能調味料といえるでしょう。 - 「枝豆」
大豆を若くて青いうちに収穫したもの。お酒のおつまみとして非常に愛されています。
これ以外にも納豆、豆腐、ゆば、油揚げ、おから、きな粉と、ここでは紹介しきれないほど多岐にわたって私たちの食卓を支えてくれています。意識してみると、実は様々な場面で大豆に出会っていたのだなと実感できますね。