弊社がご協力を差し上げております研究グループ「Open Agri JP」では、様々な議論が行われています。昨年8月からスタートしたこの研究グループで、最初に議論されたのが、「田んぼの水温」です。これまで品種改良が中心だった米作りにおいて、育成環境をコントロールすることによって収穫量を増加させたり、味を向上させたりしようという試みの一環です。調べてみると、農家の方によって水温に対する意識の違いが明確になってきました。気にする方としない方が両極端なのです。
実は、気にされる方の多くが雪解け水等を水源として稲作を行っている方々でした。古くから冷たい水を使った稲作は、以下のような対策がとられてきました。
- 水田に水が入り込む場所だけに寒冷地向きの品種を植える
- 水田に入り込む前の水路に複数の段をもうけ温度を制御する
- 水田に入り込む直前に、水田の周りをさらに一周水路を造り温度を制御する
- 水田に入り込む前の水を人為的に暖める
などです。雪解け水を利用しない場合には、このような工夫は不要で、水温に関して気を配る必要があまりないということのようです。
今後弊社としても、研究グループ「Open Agri JP」の協力各社とともに「田んぼの水温」に関しても研究活動を続けて参ります。