今では、もう普通なんですけどね、これが日本で初めてだと思うんですよ。
そういわれて出されたのは、携帯電話の画面。メールを拝見すると、レタスをはじめ売り場に並んでいる野菜の数々とあわせて数字が書かれています。
時間単位で、売れた野菜が届くんですよ。特許でもとっておけば良かったかな。
道の駅 しょうなん の野菜直売所を運営されている株式会社 ロータスの勝矢社長は、笑顔で教えてくれました。この携帯メールを見ながら、売り場の野菜が少なくなるとすぐに補充がされる仕組みになっていました。
千葉県で8番目の道の駅
道の駅 しょうなんは、千葉県内8番目に出来た道の駅です。場所は、国道6号線と国道16号が通る柏から車で少し走ったところにあります。もともと農家をされていた勝矢社長が、都内のデパートや、千葉県内のスーパー等を研究した上で、オープンした直売所だそうです。今から13年前のオープン時は、商売として成り立たないのではないかといわれることもあったそうですが、近隣の農家の方に、根気よく説明を繰り返し、こだわりの野菜と、リーズナブルなお値段を両立されたそうです。それまでかかった時間は、なんと6年。売れ残った野菜を見ながら、なぜ売れ残ったのだろう?と農家の皆さんと自問自答を繰り返してこられたそうです。
13年経った今も、やはり毎日が勝負。農家みなさんと共に、道の駅 しょうなんをまるで毎日開催される品評会のように運営されているそうです。ゴールデンウィーク後半の5月5日ということもあり、売り場は人であふれていました。
朝とれた野菜が並ぶ売り場
朝8時にとれました、と書かれた売り場にいる従業員の方にお話をお伺いすると、「朝採ると出荷が間に合わないものもあるので、夜やる時もあるけれども、柏近辺の産地のものは、ほとんど昨日か、今朝ですよ」
前日採れたレタスを手にしてみると、150円の値札。新鮮で、リーズナブルな野菜が並びます。
70軒の農家が日々考える売り場
毎日野菜を卸している農家は、現在約70軒。その農家の皆さんとともに、毎日売れなかった野菜を見ながら考える経営が今も続いているそうです。ライバルになるのは、近隣のスーパーですので、売値は必ずそれよりもリーズナブルにしているそうです。また原価割れにならないように、農家でもある勝矢社長がきちんと考えて値段設定をするため、農家の利益と、消費者のお得感が、両立できるそうです。
道の駅 しょうなんでは、年に数回のイベントがあるそうです。その中でも、一番もりあがるのが、ジャンボカボチャコンテスト。毎年10月に開催され、近隣の方々の恒例行事になっているそうです。
お客様の8割は、近隣に住む常連のお客様だそうで、年齢層は50代以上。勝矢社長は、「50代以上のお客様は、野菜の目利きができるから来てくださる」と分析しています。
わざわざ車で来てもらうのだから、来てもらったら得をしたな、と感じてほしい。お得感を感じていただけなくなったら、直販所の存在意義が無い
まるでシリコンバレーのベンチャー経営者のように強い言葉に、勝矢社長の強い思いを感じました。
新鮮なタマゴもおすすめ
5月は、他の直売所と同様トマトやキュウリがおすすめのようですが、筆者が購入したのは、タマゴです。若いメスが生むタマゴだけ入った直販所のみでしか買えないタマゴです。
若いメスのタマゴですので、サイズは少し小さめ。お子さんや、女性にはちょうどいいのではないでしょうか。もちろんこのタマゴも、千葉県柏産で、とても新鮮です。生卵で食するのがおすすめということなので、筆者はタマゴがけご飯でいただきました。写真は、黄身だけをかけてみましたが、白身もぷっくりと盛り上がり、新鮮だからこその味、食感でした。
ゴールデンウィークだけではなく、毎日食材を買いに行きたい、そんな気持ちにさせてくれる 道の駅 でした。
道の駅 しょうなん
〒277-0911 千葉県柏市箕輪新田59-2
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