キャベツが丸くなるのは?

玉菜をご紹介した記事で、キャベツの結球(丸くなること)という話題がでました。今回は、結球の仕組みについて簡単にご紹介します。

再度登場オーキシン

根が下に伸びる理由を解説した記事で登場したオーキシンと言う名前のホルモンが、ここでも登場します。少しだ復習すると、オーキシンは、植物ホルモンで、特徴的な2つの性質を持ちます。ひとつは、「植物の成長を促進する」こと、そしてもうひとつが「光を避けて移動する」ことです。

結球期になるとオーキシンの生成が盛んになります。後から出てきた葉は外に展開することができず、次第に立ち上がるのですが、その結果、葉の外側に当たる光が多くなり、オーキシンは葉の裏側へ移動します。裏側の細胞が肥大することで、このような丸い形になっていくのです。

結球野菜は雨の少ない地中海沿岸が原産のものが多く、結球という現象は、乾燥期に葉からの水分の蒸発を防ぐためにとった植物の自衛手段なのではなかと考えられています。

オーキシンは色々な場面で活躍していますね。