月: 2013年5月

  • 各地で開催 田植えツアー

    東京や大阪等の大都市圏で生活をされていると、どうしても田畑に接する機会が少なくなってしまいます。とりわけお子様がいるご家庭では、教育も兼ねて田植えを子供に体験させたいな、と思われる方も多いのではないでしょうか?探してみると、いろいろな企業や農家が見学会や、体験会、ツアーを開催されているようです。

    昨日も、取材の下見に千葉県内をしらべておりましたら、こんなポスターを見つけました。

    空の駅 風和里(ふわり)しばやま

    このポスターの田植えツアーでは、

    • 参加費 1000円
    • 開催は、土曜日
    • 終了昼過ぎ

    と、かなり手軽に参加できる条件となっています。農家にとっては、自分たちの活動を都市部の方々に知っていただくチャンスとお考えのようですし、都市部に住む方々にとっては、数少ない田畑に触れられるチャンスとなります。

    お金もそんなにかからないものが多いようですので、一度ご参加をされるのも良いのではないでしょうか。

  • トウガラシと二日酔い

    いよいよゴールデンウィークも後半に入りました。連休中の楽しみのうちの一つが、ご家族やご友人、会社の同僚とのお酒、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。なかには2日、3日続けて飲まれる方もいらっしゃるかもしれません。
    本日は、そんな皆さまに青山ファームから耳寄り情報をお届けします。

    二日酔いに効果抜群、トウガラシ

    連休スタート、少々羽目を外して飲み過ぎてしまった・・・厄介なのは、やはり二日酔いです。頭痛がする、体がだるい、関節が痛い等々、症状は様々です。これらを予防するには、「トウガラシ」がとても効果があることが知られています。

    二日酔いの原因は、アルコールに含まれるアセトアルデヒド。これを分解しきれない時、二日酔いの症状が現れます。トウガラシは、そのアセトアルデヒドを分解する成分「ナイアシン」がとても豊富なのです。

    お酒を飲んでいると、このナイアシンはどんどん消費されていきます。そのため、飲酒時にナイアシンを多く含むトウガラシの使われた料理を積極的に取り入れてみましょう。

    トウガラシ以外にもある「効く」食品

    トウガラシ以外にも、心強い食品をご紹介いたします。
    マグロ、カツオ、牛や豚のレバー、エリンギなどが、ナイアシン含有量が特に多くなっています。その他、落花生や卵にも含まれています。

    トウガラシで安心してゴールデンウィークの楽しいお酒をたしなめたらいいですね。

  • 「こだわる」農家の直売所 道の駅 やちよ

    5月に入り寒さも和らぎ、少し遠出をして、道の駅にお買い物、という方も多いかもしれません。本日ご紹介するのは、千葉県八千代市にある 道の駅 やちよ・八千代ふるさとステーションにある野菜産直販売所です。

    道の駅やちよ農産物直売所クラフト
    276-0015 千葉県八千代市米本4905-1
    道の駅 やちよ

    田んぼのど真ん中

    お店に入ると、大きなオブジェが目を引きます。実は、この道の駅、平成5年3月に八千代市が策定した「やちよふれあい農業の郷」構想に基づく施設です。新しい都市農業の創造を象徴するのがこのオブジェです。
    道の駅 やちよ

    八千代市が主導して、立ち上げた道の駅 やちよでしたが、順風満帆ではありません。道の駅 やちよの立地は、国道16号線沿いの田んぼのど真ん中。設立から17年たった今でも、田んぼに囲まれている立地です。

    Google Map Snapshot

    商売は、立地7割と言われることもあり、多くの方が「田んぼのど真ん中」に不安を感じていました。そのためなかなか販売をする組織が形成できないという状況に陥っていました。ようやく集まった個人9名、法人1社で、わずか50万円ずつ出し合い、オープンまでこぎ着けました。

    オープンからいきなり長蛇の列

    平成9年7月にオープンした道の駅 やちよですが、予想とは裏腹にオープン初日から長蛇の列になります。国道16号線にまではみ出した車の列は、2車線の国道が渋滞してしまうほどでした。筆者もこのオープンの際に、渋滞に巻き込まれた一人ですが、本当にすごい列になっていました。

    オープン後も、お客様が押し寄せ、あれよあれよという間に、オープン初年度(平成9年7月〜翌年3月末)で、3億5千万円という売上げになったのです。

    取材にいった平日午前中という時間帯でも、お店の中は、人でごった返し、我先にと野菜を手に取る方々多くいました。

    道の駅 やちよ

    こだわりが長蛇の列を作る

    道の駅 やちよを運営する クラフトの方にお話をお伺いすると、そのこだわりが筋金入りだということを感じます。

    • 特定の農家だけを持ち上げない
    • 自分たちがつくったものを自分たちで売る
    • 農家の利益を最大限に考える
    • 農家同士競争する
    • スーパー等のインショップには入らず、道の駅の1店舗だけで勝負する
    • 価格は、市価よりも安く

    農家の利益最大化と、競争、そして安価という、すべてのこだわりを有言実行で進めていることが印象的でした。

    トマト、キュウリ、コメ

    今の季節で、おすすめをおききすると、真っ先に出てきたのがトマト。売り場には、箱に入った大粒のトマトが、所狭しと並んでいます。

    道の駅 やちよ

    道の駅 やちよ

    お見事!というほど、大きな粒のトマトは、まるで宝石のような輝きでした。おいしいトマトの見分け方をお聞きすると、「スジ」というお答え。スジが入っているトマトが、一番美味しいのだそうです。

    次におすすめされたのが、キュウリです。キュウリは、以前もこのブログで、「トゲ」があるものが美味しいということを紹介しましたが、お伺いしてみると、

    キュウリは、成長が早くすぐに普通に「ウリ」になっちゃう。新鮮なものがそろっている市場なら、トゲを気にしなくても美味しい。

    とのことでした。曲がったキュウリも、まっすぐなキュウリも一緒に袋に詰めて販売されている農家が多いようで、一袋5本入れているキュウリが一番売れるそうです。

    道の駅 やちよ

    最後に案内していただいたのが、お米です。千葉県でよくみかけるのは、ミルキークイーン、ふさこがね、ふさおとめ、コシヒカリ等の品種です。道の駅 やちよでも、コシヒカリは多く陳列されていました。しかし、お店の方にお伺いすると、

    実は、一番のおすすめは、少し遅め(10月頃)に出てくるあきたこまち等のブランド米が、安くてうまい

    そうです。この日も、ひとめぼれが、入荷されており、とてもリーズナブルに購入できました。

    道の駅 やちよ

    道の駅 やちよでは、とにかく売り場の人も、お客さんも元気。それが印象に残ります。取材で、お話を聞いている間にも、店員さん、お客さんとも、元気一杯で、お買い物をされていました。取材している私も元気をもらってきたような気持ちになりました。

    ゴールデンウィーク後半は、道の駅 やちよに遊びに行かれてはどうでしょうか?

    道の駅 やちよ

    道の駅 やちよ

    道の駅やちよ農産物直売所クラフト
    276-0015 千葉県八千代市米本4905-1


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  • アスパラガスの三角形の正体

    アスパラガスは春の味覚として親しまれています。名前の語源は、ギリシャ語で「たくさん分かれる」という意味の「アスパラゴス」で、新芽のことを指していると言われます。
    日本では江戸時代に観賞用としてオランダから伝わりました。食用になったのは明治期以降ですが、一般的に食卓にのぼるようになったのは昭和になってからと、つい最近のことです。国内での収穫量は北海道で最も多くなっており、長野県、佐賀県と続いています。

    茎に付いている三角形は「葉っぱ」

    アスパラガスの茎をよく見てみると、三角形の鱗のようなものが付いています。実はこれがアスパラガスの「葉っぱ」なのです。
    面白いことにこの葉っぱは「光合成をしない葉っぱ」です。葉っぱが光合成しないでどうやって成長するのでしょうか?なんと、茎が光合成をします。
    太い茎の側面から小さな茎の芽がいくつも生え出し、その芽が成長し葉っぱのように生い茂り、光合成をしてくれます。あくまでも茎なのですが、見た目はまるで葉っぱなので「擬葉」と呼ばれます。
    本当の葉っぱである三角形の部分は、春がくる前の寒い時期にその茎の芽にぴったりとくっついて、芽を守っているのです。こう考えると、アスパラガスの先端に三角形が集まっている理由も分かってきます。いちばん最初に寒い空気に触れることになる先端を、葉っぱが何層も重なって守ろうとした結果なのです。

    おいしいアスパラガスの見分け方

    先日都内のマルシェで、生産者の方から、この「三角形」を使って良いアスパラガスを見分ける、とっておきの方法を教えて頂きました。それは「三角形と三角形の間隔が広いものを選ぶ」ということです。三角形の葉っぱの間隔が広いということは、土からの養分を吸い上げグングンと成長したことの証なのだそうです。興味深いお話で聞き入ってしまいました。新鮮な野菜が手に入ることもさることながら、こうして作り手の方から野菜の話をじかに聞けるのも、マルシェの醍醐味だなとあらためて感じました。
    おいしいアスパラの選び方としては他にも「茎が太くまっすぐ伸びていて、穂先にはりがあるもの」というものもあります。次にアスパラガスを買うときには、これらを思い出して少し観察してみると、良いものが選べるかもしれませんね。

  • 日本一美味しいサクランボ「佐藤錦」

    山形県は日本一のサクランボの産地です。国内出荷量の7割を生産しています。
    その山形産さくらんぼの中でも8割を占める(つまり全国出荷量の50%以上を占める)のが、「佐藤錦(さとうにしき)」です。
    ツヤ、ハリ、色、甘さ、ジューシーさ。どれをとっても最高品種と言われます。またその美しい見た目から「赤いルビー」とも呼ばれます。生産量、知名度ともに日本を代表する品種であり、お祝いごとの贈り物としても非常に人気があります。

    甘くて丈夫な佐藤錦が出来るまで

    佐藤錦は山形県東根市の佐藤栄助氏が作り出した品種です。もとはしょうゆや味噌づくりを家業とし、その傍らで趣味として果樹栽培を行なっていた栄助氏でしたが、父の死や事業での失敗を機に、本格的に果樹栽培をはじめます。

    栄助氏が品種改良に乗り出した1910年代、2つの課題がありました。ひとつは雨による実割れです。これはサクランボの収穫期が、ちょうど梅雨の時期に重なるからです。もうひとつは長距離輸送による質の低下です。当時はまだ輸送方法が未発達だったため、鉄道による長距離輸送を使わざるをえませんでした。彼はこれらを解決するために、梅雨に重なる前に「早く実り」かつ長距離輸送に耐える「実の固い」「甘い」サクランボを作ろうと考えたのです。

    目をつけたのは、実は丈夫でも実りの遅いナポレオンと、実りは早く甘いけれど実は柔らかい黄玉。そこで、それぞれの長所のみを生かす交配手法を編み出しました。こうして実った粒は見事に、ナポレオンのように実が固く、黄玉のように甘いものとなりまし。また収穫時期も従来のナポレオンの収穫時期よりも1週間ほど早くなったのです。
    その後、優秀な種として全国へと普及し、今ではサクランボの王様としてのブランドを確立しています。

    ネットで新鮮なサクランボをお取り寄せ

    佐藤錦が販売されているのは主に大手百貨店や高級果物店などです。他にお買い求めになる方法として、今では各地のサクランボ農家からネット注文でお取り寄せができるようになっています。なお今の時期は、6月の収穫時期を前に予約受付を行なっている農家も多いようです。収穫したてのものが届くので、産地直送ならではの新鮮さも楽しめそうです。今年の旬の時期に、ぜひ一度味わってみたいものです。