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  • もやし:3つのうれしい効能

    シャキシャキとした食感と値段の手頃さが人気のもやし。生産量では栃木県が日本一です。
    日本国内のシェアは20%弱ですので、単純に計算すると、6本に1本は栃木県で生まれたもやしということになります。

    実は栄養が豊富

    「もやしは栄養がない」という話をしばしば耳にしますが、意外なことに、もやしは栄養満点です。
    主なところでは、ビタミンC、食物繊維、タンパク質、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンB1にB2。
    このように様々な栄養をバランス良く備えた野菜なのです。

    3つの効能

    これらの栄養を含んだもやしは、私たちに次の3つの効能をもたらしてくれます。

    1. 肌荒れ、ニキビを予防
      ビタミンCやビタミンB1、B2には美容効果があるとされています。
      これらはそれぞれ肌のハリやツヤを保ち、また過剰な皮脂の分泌を抑えてくれることからニキビ予防にも効果的です。
    2. 成人病など予防
      もやしの芽や豆の部分は食物繊維が豊富です。
      この食物繊維は肥満や糖尿病を防いだり、血流を良くするために動脈硬化の予防や便秘の解消にも力を発揮します。
    3. 疲れやイライラを解消
      ビタミンB群やカルシウムは身体的にも神経系に働きかけ、心を安定させてくれます。
      体や心の疲れには色々な原因がありますが、毎日の食生活における栄養バランスも重要です。
      その点、もやしは栄養をバランスよくとれる身近な野菜として活躍してくれています。

    鮮度を保つ方法

    最後に、もやしの醍醐味であるシャキシャキ感を保つ方法をご紹介します。
    これが非常に簡単で、水につけておくだけで基本的には保存が効きます。下処理は特に必要なく、密閉容器に水を入れ、そこにひたして冷蔵庫に入れておけば一ヶ月程度は新鮮な食感を楽しめます。

  • ピーマンのみどりいろ

    ピーマンは、なすや唐辛子の仲間の一年草です。出荷量は、茨城がトップですが、2位以降は、宮崎、高知、鹿児島と、暖かい地方が名を連ねます。実は、茨城と宮崎は、生産量が拮抗しており、年によっては、宮崎が生産量トップをとることもあるようです。

    本当のピーマンの色

    ピーマンは、多くが、赤、黄色、橙等のいろがつく品種です。私たちが見慣れた、みどりいろのピーマンは、未成熟のため、緑色になっています。種類によっては、未成熟な頃は、白や黒い色にになることもあり、料理の彩りに一役かっています。

    ピーマンと唐辛子

    すでに紹介したようにピーマンは、唐辛子の仲間です。ピーマンという名前も、フランス語の「piment」広義の唐辛子を語源としています。日本で一般的に売られているピーマンと唐辛子は、色も大きさも違うので、ピンと来ないかもしれませんが、語源からも、ピーマンと唐辛子がつながっていることがわかりますね。

    ビタミンC含有量No.1

    ピーマンは、ビタミンCの含有量がNo.1の食材として有名です。レモンや、ゆず、アセロラ等ビタミンCのイメージが強い、どの食材よりも、ビタミンCを多く含んでいます。今でもピーマンが嫌い!というお子さんも多いかと思いますが、健康にとても良い食材なのかもしれませんね。

    ピーマン -wikipedia

  • キャベツが丸くなるのは?

    玉菜をご紹介した記事で、キャベツの結球(丸くなること)という話題がでました。今回は、結球の仕組みについて簡単にご紹介します。

    再度登場オーキシン

    根が下に伸びる理由を解説した記事で登場したオーキシンと言う名前のホルモンが、ここでも登場します。少しだ復習すると、オーキシンは、植物ホルモンで、特徴的な2つの性質を持ちます。ひとつは、「植物の成長を促進する」こと、そしてもうひとつが「光を避けて移動する」ことです。

    結球期になるとオーキシンの生成が盛んになります。後から出てきた葉は外に展開することができず、次第に立ち上がるのですが、その結果、葉の外側に当たる光が多くなり、オーキシンは葉の裏側へ移動します。裏側の細胞が肥大することで、このような丸い形になっていくのです。

    結球野菜は雨の少ない地中海沿岸が原産のものが多く、結球という現象は、乾燥期に葉からの水分の蒸発を防ぐためにとった植物の自衛手段なのではなかと考えられています。

    オーキシンは色々な場面で活躍していますね。

  • iPhone/iPad/Androidの「ホーム画面」に追加してみませんか?

    青山ファームのWebサイトをiPhone/iPad/Androidのホーム画面に設定することができることをご存知ですか?方法は、とても簡単。Safari等のブラウザでトップページを表示し、「ホーム画面に追加」(ブラウザ、OSで異なりますのでご注意ください)を選ぶだけ。とてもかわいいカブのアイコンがホーム画面に登場します。お試しください。

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  • 創業にあたり

    (本稿は、代表取締役である田中秀樹が執筆いたしました)

    株式会社 青山ファームが誕生して2週間がたちました。たくさんの方からお声がけをいただき、社員一同大変感謝しております。「創業にあたり」というタイトルで、投稿させていただきます。

    創業2週間で行ったこと

    企業に必要なありとあらゆることを進めて参りました。たとえば、

    • これからの未来を占う中長期事業計画策定
    • 市場調査
    • 新サービスの開発
    • 企業様との協業に関する議論
    • 官公庁の皆様からのご意見のヒヤリング
    • 農業関係者様からのインタビュー
    • 各地への取材の準備
    • 会計士/弁護士/社労士様との打合せ
    • 御協力をさせていただいております研究グループ Open Agri の活動
    • コミュニティ活動

    等です。本当に目が回るような2週間でした。ようやく歩みだした最初の一歩を、一生続ける覚悟で進めて参ります。

    再確認できたこと、これからのこと

    2週間というほんのわずかな時間ではありますが、悩まないと言えば嘘になります。いくら悩んでも、いきつく答えは、「ソーシャルで食を豊かにしたい」という思いと、そのアクションをとるという私の強い覚悟でした。

    弊社トップページに掲載している動画は、数ヶ月前にたったひとりで私が作成したものです。その動画を作成した思いを、2週間の間、日々再確認しておりました。

    http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=061njjlPlxg

    近日中には、青山ファームとしてはじめてのサービスをお披露目できると考えています。そのサービスを引っさげて、つよく、しっかり、まっすぐ、あたりまえのことを、あたりまえに、「ソーシャルで食を豊かに」という夢を実現し、皆様に喜んでいただけるサービスに育てます。

    田中秀樹

  • 農業の博物館

    農業に関する博物館は、各地で建設されています。多くの博物館が、地域に根ざしたテーマや、独自の工夫をしており、来場者を楽しませてくれています。

    岩手 農業科学博物館

    岩手県立農業ふれあい公園の中にある施設です。展示室は、「農業れきし館」と「農業科学館」に別れています。農業科学館では、インターネットを使ったゲーム等を通じて、農業経営を学ぶことが出来たり、大きな稲の模型を見ることができたりと、子供だけではなく大人でも楽しめる内容です。

    岩手農業科学博物館

    東京 食と農の博物館

    東京農業大学が運営する博物館です。食もテーマに含まれているため鶏や酒器も常設展示されています。農業に関しては、主に古農具が展示されています。農産物の即売会も行われているようですので、東京近郊にお住まいの方にとっては、一番遊びに行きやすい博物館と言えるでしょう。

    東京農業大学 食と農の博物館

    宮崎 農業博物館

    宮崎大学の付属農業博物館です。宮崎は、南九州を代表する農業県であるため稲作、宮崎牛をはじめ数多くの農産物の情報が常設展示されています。企画展示では、「農学部を巣立った研究成果たち展」等、研究をされている方にも楽しめる内容です。インターネットで、花の画像等教育支援のための資料が提供されていますので、とても便利です。

    宮崎大学付属農業博物館

    東北、関東、九州と3つの地域の博物館をご紹介しました。週末、ファミリーで農業博物館は、いかがですか?

     

  • 記事寄稿を募集しております

    青山ファームでは、Blogに掲載する農業、野菜、果物等、食に関する記事の寄稿を受け付けております。掲載ご希望の方は、企画案を、下記の要領でお知らせください。

    • タイトル案、記事概要を記載の上、弊社問合せ窓口までメール(info_at_aoyamafarm.co.jp、at部分を@に変更してください)でお知らせください
    • 記事寄稿の動機、伝えたいこと等があれば、あわせてお知らせください
    • オリジナルコンテンツであることが条件となります

    記事は掲載時、下記のとおりとなります。

    • 文字数は、1000文字程度、図版は、1〜2点
    • 所属、お名前等は、記事冒頭に記載させていただきます
    • <参考>東京大学大学院 登様からのご寄稿『「農学」のありかたについて』

    なお、記事寄稿に際しては、弊社にご寄付をお願いしております。原稿料、謝礼等はございませんので、ご容赦のほどお願いいたします。

  • 畑のキャビア:とんぶり

    畑のキャビアをご存知でしょうか。秋田の名産品「とんぶり」の別名です。とんぶりは、ホウキギという一年草の実を加工した食品です。ホウキギは、名前の通り、もともとはホウキを作るために栽培していた植物です。大飢饉が起きた際に、完熟した実をたべられるよう加工したのが始まりと言われています。当然生産量は、秋田県がナンバーワンです。

    秋田では、主に山芋、長芋にのせて食べることが多いようですが、レシピサイトを見ると、とんぼりの料理方法は、和え物、サラダを中心に、200以上も紹介されています。その中でも最も簡単なものは、マヨネーズと混ぜてソースを作るレシピです。毎日の食事に、とんぷりを入れるだけで食感が楽しめる新しいお料理に早変わりかもしれないですね。

    クックパッド とんぷり

     

  • 地域に根ざしたコミュニティとしてJA

    少し趣向を変えて、コミュニティとしてのJA(Japan Agricultural Cooperatives)に目を向けたいと思います。JAは、全国農業協同組合中央会が組織する農協グループ(総合農協)です。

    農家と消費者の接点としてのJA

    先日、当サイトでもご紹介した直売所を始め、お祭りへの出展や、イベント開催等、農家と消費者を地域に根ざしつなぐコミュニティの役割を果たしています。農業従事者の数が減少し続けていることを考えると、このような消費者との接点が今後重要になると考えられ、JAの担う役割は大きいと言えるでしょう。

    農家ではなくても使えるJAバンク

    JAバンクは、農家じゃないと使えないのでは?と思われる方も多いかもしれませんが、実は、JAバンクは、どなたでもお使いになれます。私のおすすめは、住宅ローンで、他の金融機関に負けない良いサービスを提供されています。

    保険も有利に、JA共済

    子供が生まれて学資保険等を検討する際、忘れたくないのがJA共済のこども共済です。宣伝めいた書き方になってしまいますが、前述の住宅ローンと同様、たいへんよいサービスを展開されています。組合員になることで、JA共済も利用可能になります。(なお、保険と共済は、法律上若干異なる部分がございますので、ご注意ください。)

     

    まるでJAの宣伝のようなエントリになってしまいましたが、農家ではないとあまり足を運ぶことの無いJAが、多くの消費者にも役に立つ活動をしていることをご理解いただきたいと感じ、ご紹介しました。これからは、消費者からも積極的にJAや農家の方と関わっていく時代になるのかもしれません。

  • 「農学」の在り方について

    はじめに

    本稿は、東京大学大学院 登 達也さんからご寄稿をいただき掲載したものです。

    農学

    「農学」という学問について寄稿させていただきます。

    「農学」とは農業・林業・水産業・畜産業などに関わる、応用的な学問とされています。「応用的」というのは、我々の生活に役立つことを目指しているという意味です。この農学の在り方が体現された例を1つご紹介します。福島第一原発事故を受けた農業現場での問題に対する、東京大学大学院農学生命科学研究科の取り組みです。

    事例:福島第一原子力発電所

    福島第一原子力発電所の事故では、被災地のほぼ 8 割にあたる地域が森林も含め、農業関連地と言われています。農業現場における科学的知見がわかることこそ、農業復興への第一歩であるという考えに基づき、事故直後から農学生命科学研究科では、各専門家から農業の復興に役立つ研究計画が集められました。その結果、約50人からの提案が出されました。ただ、農業関連の被災地現場とは自然の場そのもののでもあり、その研究対象は複雑で、ひとつの専門分野の研究だけでは手に負えないことがほとんどです。そこで、農学生命科学研究科では集められた研究計画を穀物、畜産物、魚介類、フィールドなどの分野にわけた上で、各分野を串刺しにする形のチームが結成されました。そうすることで、例えば、”稲作”についてはイネの栽培の専門家、土壌の専門家、水利の専門家などが集まって議論することが可能となり、初めて汚染米が出てくるメカニズムが解明されているのです。

    これらの研究の成果については、「放射能の農畜水産物等への影響についての研究報告会」という場において、定期的に報告がなされており、2013年4月20日に第6回目が開催されます。

    日時 2013年4月20日(土) 13:00~17:00
    場所 東京大学弥生講堂・一条ホール
    対象 一般(どなたでも参加できます)
    定員 300名(当日先着順、事前登録不要)
    参加費 無料

    世界への発信

    このような活動を世界への発信することを目的とし、研究成果を英語でまとめた本がSpringer社より出版されております。こちら、オンライン版は無料でダウンロードすることができます。
    http://link.springer.com/book/10.1007/978-4-431-54328-2/page/1

    人々の生活を豊かにすること目指す「農学」。様々な専門性が融合することで、より大きな価値を生み出していけることを、この取り組みは示しているのではないでしょうか。